ここでは、脂肪注入による豊胸術についてオススメしない理由を解説します。
豊胸術は、シリコンやヒアルロン酸など異物を入れる方法が支流ですが、脂肪注入豊胸は、ご自身の脂肪を使って豊胸する手法なので、拒絶反応がなく安心な施術と謳われています。
しかし残念ながら、ゼロクリニックでは、脂肪豊胸で失敗した患者様からの相談を受けるケースが増えています。豊胸術を選ぶ際に、後悔しないためにもリスクを予め知っておいて下さい。
脂肪注入豊胸を行い失敗して、ゼロクリニックで相談を受けた患者様の症例を紹介いたします。
脂肪注入豊胸後に、左胸が異常に腫れてきたので、緊急手術でアンダーバストから脂肪除去したとのことです。乳輪周辺の色素沈着と乳頭陥没という後遺症が残り、右胸はゴルフボール大のしこりが残った症例です。写真は除去手術後、半年以上経過しています。
脂肪注入豊胸後に色素沈着と右乳房の変形が残った症例です。
脂肪注入直後から、非常に腫れて発熱もあったとのこと、腫れが引くにつれて乳房に色素沈着が残り、右乳房が変形したそうです。
太ももの脂肪吸引中に突然、呼吸困難が発生、意識不明の重体となる。救急搬送された病院での診断は肺塞栓が合併したとのこと。約2週間の入院期間で生死をさまよい、気が付いた時には両足がパンパンに張れていたという。写真は脂肪吸引から1年程経過した結果です。当院へは太腿の「脂肪吸引以外」の方法での修正目的で来院、現在加療中です。
脂肪吸引で採取した脂肪は身体から分離されますが、採取された時点で血管から切り離されてしまいますので、酸素や血液の供給がない状態になります。脂肪細胞も人間と同様に酸素がなければ生き続けられませんので、採取してから時間が経過してしまうと脂肪細胞は死んでしまいます。死んでしまった細胞を胸に注入すると、異物と認識され壊死や拒絶反応によるシコリが発生する原因となります。
ベテランの医師でも、脂肪吸引時にかたまりで採取された場合、内側の脂肪は既に死んでしまっている可能性もありますので、細胞がすべて生き続けている状態を保つのは非常に難しいです。
脂肪吸引は脂肪を取りすぎてしまうと、皮膚がひきつれて皮膚の表面がボコボコになってしまう可能性があります。細身の体型で脂肪がない方は、胸に注入するだけの脂肪を集めることができませんので、そのリスクは高くなります。
脂肪を吸引し過ぎると吸引した箇所の周辺が色素沈着する場合があります。原因は取りすぎた箇所は脂肪が枯渇状態となりますので、他周辺組織と癒着した状態となるからです。
脂肪吸引は脂肪以外も吸引してしまう可能性があり、神経損傷や神経繊維を吸引してしまい、吸引箇所のしびれや感覚異常を引き起こす場合があります。
また脂肪吸引を行う場合、必ずカニューレを通すために穴を開けなければいけません。
その穴を開けるのに「メス」を使います。
その穴は手術終了後は糸で縫いますが、大半の方は数か月の間、カニューレ痕と呼ばれる色素沈着を残します。カニューレ痕は目立たなくなる方もいれば、しばらく残り続ける場合もあります。
胸に注入するための脂肪を集めるのに、脂肪吸引を必要とします。胸だけのダウンタイムだけでなく吸引エリア(腹部、大腿部など)のダウンタイムも発生します。むくみなど完全に収まるまで3~6ヶ月程かかり、サポーターやガードルを使用して、拘縮した皮膚のマッサージなど、ダウンタイム中に行う手間が多くなってしまいます。
脂肪注入豊胸は脂肪吸引の技術も上がってきているので、昔と比べて医療事故は減っていると思いますが、今でも脂肪注入豊胸による医療事故は報道されています。技術が上がっても医療事故のリスクは”0″ではありませんので、良く理解しておく必要があります。
脂肪吸引を行うときは、カニューレと呼ばれる金属製の管を体内に挿入して脂肪のみを吸引していくのですが、その際に大きな血管を傷つけた場合、大出血を起こして腫れ上がってしまう可能性があります。腫れた部分が首まで広がると気道閉塞し最悪のケースに繋がっています。
脂肪を吸引する際は、体内を確認することができません。
手探り行う作業を行いますので、どんなに経験が多い医師でも関係なく起きる事故と考えています。
麻酔薬が体質的に合わなかったのが原因で、アレルギー反応により死亡事故につながっています。
麻酔薬によるアナフィラキシーショックが原因なのですが、術前に薬剤の皮内テスト等で使用できるかどうか予測できるため、十分な知識や経験、管理の不備が引き起こした事故といえます。
ここまで、脂肪注入豊胸のリスクを話してきましたが、執刀する医師の技術や最新の脂肪注入豊胸術で、多少リスクは軽減される可能性はありますが、今まで述べてきたリスクがあることには変わりはありません。
それらの不安を払拭するために、当院では「正真正銘。自分の胸が成長して大きくなる、血液豊胸」をご紹介しています。異物や脂肪を挿入するのではなく、ご自身の血液を採取し、成長因子や栄養剤をブレンド、それをバストの脂肪組織に注入することで脂肪組織が成長し大きくなります。自然でやらかい仕上がりを実現します。成長した細胞は、サイズダウンすることがないため長期的な効果を得ることができます。
2003年 兵庫医科大学を卒業
2003年 大阪市立大学附属病院 勤務
2005年 大手美容外科 勤務
2019年 銀座ゼロクリニック 開業
<所属学会>
日本乳癌学会 会員
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会 会員