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2022.08.24

産後・授乳後のたるんだバストを元に戻す豊胸術はある?

産後・授乳後で崩れたバストは、自然に元に戻ることはありません。たるんだバストは豊胸術で元に戻せるのでしょうか?

1.産後・授乳後のバストの変化と原因

産後・授乳後、バストは垂れやしぼみ、形崩れを起こします。原因は妊娠から授乳後までの「女性ホルモンバランスの変化」や「クーパー靱帯の損傷」です。

1-1.原因➀女性ホルモンの変化

妊娠をすると女性ホルモンの分泌が大きく増加し、肌や髪にハリや潤いがあらわれ、女性らしい体つきになります。また、乳腺刺激ホルモンも分泌され、乳腺が発達するため、2カップ程度バストアップします。

一方、産後は女性ホルモンの分泌が急激に減少し、授乳期間は女性ホルモンの分泌が抑えられます。女性ホルモンが減ると、肌が乾燥する、髪が抜ける等の症状があらわれやすくなります。

断乳後、女性ホルモン量は元に戻ります。髪や肌の艶が回復しますが、バストアップして伸びた皮膚が戻らず、ハリのない垂れたバストになってしまいます。

1-2.原因②クーパー靱帯の損傷

クーパー靱帯はバスト全体を支えるために胸部に張り巡らされている組織。主成分はコラーゲンです。一度損傷したら、元に戻ることはありません。妊娠による急激なバストアップや産後のサイズダウンといった伸び縮みや授乳で引っ張られて損傷し、元に戻らずバストが垂れことがあります。

2.豊胸術の特徴

豊胸にはさまざまな種類があります。それぞれの特徴を紹介します。

・シリコンバッグ
・脂肪注入
・ヒアルロン酸
・PRP療法/PPP療法
・ゼロクリニックの血液豊胸


シリコンバッグ挿入法は、脇やアンダーバストを平均3〜4㎝(サイズによる)切り、シリコンバッグを挿入する方法。挿入場所は乳腺下や大胸筋下で、メスを入れるため傷跡が残ります。バッグは吸収されることもなく、効果は半永久的ですが、10年に1回の入替が推奨されています。ダウンタイムは腕が前に上がるようになるまでに1〜2週間。痛み、腫れ、内出血があります。

脂肪注入は、患者様ご自身の脂肪をバストに注入する方法です。脚の付け根、お臍、内腿、お尻の頂点を数㎜切り、吸引により脂肪を採取。採取した脂肪から不純物を除き、細かくしてバストに注入します。吸引部に数㎜傷跡ができ、注入部位にも傷が残ることがあります。
定着率は6ヶ月で約60%。定着しなかった脂肪は壊死し、吸収されないとしこりになる可能性があります。

ダウンタイムは脂肪採取部位(太もも・お腹等)の硬縮を含めると6ヶ月程度。吸引部は抜糸後も3ヶ月以上の圧迫固定が必要になります。

ヒアルロン酸豊胸はバストにヒアルロン酸製剤を注入する方法。傷は針穴程度ですぐ治まり、ダウンタイムは痛みが3日程度と軽めです。ヒアルロン酸は1〜2年で徐々に体に吸収される性質があり、効果を維持するには注入を繰り返す必要があります。ヒアルロン酸が吸収されずに残ると、しこりになることがあります。

PRP療法/PPP療法は、患者様ご自身の血液を採取、加工し、バストに注入し脂肪を育てる方法。
PRPは血小板を豊富に含む寒天状血漿ジェルを使います。血小板の成長因子を出す作用により脂肪を育てる働きが期待され、効果は3〜4年維持されますが、血小板には凝固作用もあるので「しこり」のリスクもあります。
PPP療法は、血小板を減らしているぶん、しこりのリスクは少ないものの、バストの成長があまり期待できません。

ゼロクリニックの血液豊胸も、PRP療法やPPP療法と同様、患者様ご自身の血液を採取、加工し、バストに注入し脂肪を育てる方法ですが、「しこり」のリスクを排除するために、血小板を徹底的に除去しています。成長因子や栄養剤など、脂肪を成長・発達させ、維持させる効果が期待できます。

3.産後に豊胸しても問題はない?

産後に変化したバストを元に戻すため、豊胸しても問題はないのでしょうか。時期や術式により影響することについて、解説します。

3-1.産後は時期的におすすめ

実は、産後・授乳後は豊胸するのに適した時期とも考えられます。

注入系の治療の場合、注入物を定着させるために、バスト内にスペースが必要になります。産後・授乳後のバストは皮膚が引き伸ばされてバスト内のスペースが確保されているため、何もしなくても注入物が定着しやすい状態です。

ただし、ダウンタイムのある豊胸術は授乳や子育てに影響するので、避けたいところ。疲労や育児疲れもあるため、負担の少ない治療がよいでしょう。

3-2.産後は術式により授乳に影響する

産後はやめておいた方がよい術式もあります。

バストは乳腺、脂肪、クーパー靱帯で構成され、それらを大胸筋が支えています。シリコンバッグ挿入法はクーパー靱帯を切ってしまうため、バストの垂れにつながります。
さらに、シリコンバッグを入れた後に妊娠すると、バッグが妊娠で大きくなったバストに圧迫されて、授乳のしにくさや乳腺炎につながるリスクがあります。また、バッグ交換の目安は10年ですが、万が一破損があった場合、炎症を起こし授乳への影響が懸念されます。妊娠の可能性が残っている場合、注意しましょう。

産後に限ったことではありませんが、しこりが瘢痕化するリスクにも注意が必要です。体内に残ったヒアルロン酸や脂肪注入時の不純物がかたまり残留し、瘢痕化するとバストまで炎症を起こすことがあります。

なお、アクアフィリングは母乳に混入してしまうリスクがあるため、おすすめしません。

4.産後の豊胸で後悔しないために

産後や授乳後の豊胸で後悔しないためには、ライフスタイルやライフプランに合った術式の選択が大切です。
今後、妊娠の可能性がある場合は、妊娠中や授乳中はバストがサイズアップすることや授乳への影響、炎症などのリスクを考慮する必要があります。できれば、産後・授乳後の豊胸経験が豊富な医師を選びましょう。
妊娠や授乳を考えていなくても、しこりのリスクや定着率を踏まえて術式を選択するとよいでしょう。

5.まとめ

産後・授乳後、バストは垂れやしぼみ、形崩れを起こします。妊娠から授乳後までの「女性ホルモンバランスの変化」や「クーパー靱帯の損傷」により変化したバストは、元に戻ることはありません。さまざまな豊胸術がありますが、産後はバストの皮膚が伸びて脂肪の定着に適したスペースが確保できることからも、豊胸にはおすすめの時期です。ただし、シリコンバッグは靱帯を切ったり、乳腺を圧迫してしまったりということがあります。ダウンタイムが必要な豊胸術、リスクの高い豊胸術も避けましょう。

ゼロクリニックの血液豊胸は、産後だからといった特別なリスクはありません。産後でも授乳後でも、きれいに仕上げます。産後の回復に合わせて、ご検討ください。

ドクター

高橋 成太

2003年 兵庫医科大学を卒業
2003年 大阪市立大学附属病院 勤務
2005年 大手美容外科 勤務
2019年 銀座ゼロクリニック 開業

<所属学会>
日本乳癌学会 会員
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会 会員

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