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2022.07.19

血液豊胸のリスクは?しこりや定着率について医師が解説

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「手軽に効果を得たい」「メスを入れたくない」という理由で人気のある血液豊胸ですが、どんなリスクがあるかも知っておきたいもの。傷、しこり、痛みはないか、血液豊胸のリスクについて挙げ、リスクを避けるためにできることや術式を提案します。

1.血液豊胸とは

血液豊胸は、患者様ご自身から採取した血液を遠心分離機にかけ、特殊加工したものをバストに注入する豊胸術です。

血液豊胸で使用するのは、血液に含まれる「血漿」と呼ばれる成分。血漿のうち90%が水分、その他は免疫細胞・たんぱく質・凝固成分で構成されています。患者様ご自身の血液から血漿を遠心分離して成分を調整し、バストに注入すると、脂肪組織が増殖しバストをボリュームアップさせます。血液をもとにした治療には「PRP(多血小板血漿)療法」「PPP(乏血小板血漿)療法」などがありますが、ゼロクリニックでは、さらに技術を加えた血液豊胸を採用しています。それぞれの違いを解説します。

1-2.PRP(多血小板血漿)療法

PRPとはPlatelet Rich Plasmaの略で、日本語訳は「多血小板血漿」、つまり血小板を多く含む血漿を意味します。血小板の主な働きは「血液を止めること」と「成長因子を出すこと」。PRP療法は、血小板から出る成長因子の働きを利用した治療として骨や傷の再生に用いられ、美容医療では皮膚を再生させる目的でも活用されています。PRP療法による豊胸では、バストの脂肪に注入することで、脂肪組織の増殖や肌質の改善といった効果が期待されます。しかし血小板の凝固作用により「しこり」が発生しやすいというデメリットもあります。

1-3.PPP(乏血小板血漿)療法

PPPとはplatelet poor plasmaの略で日本語訳では「乏血小板血漿」、つまり血小板がわずかに含む血漿のみで構成された寒天状ジェルです。PRP(多血小板血漿)の欠点であった血小板の大半を除去して注入するためしこりの発生リスクを軽減させた治療法ですが、血小板が含まれていない分、成長因子を出す作用も乏しいため、胸を大きく維持する効果も非常に弱い結果になってしまいました。

1-4.ゼロクリニックの血液豊胸

PRP療法やPPP療法との大きな違いは、血小板を除いた血漿を使用していること。患者様ご自身から採取した血液を当院独自の技術で血小板を徹底的に除き、成長因子や栄養剤、の他に皮下脂肪を発達させる成分等をブレンドした「無細胞プラズマジェル」を作成。脇の下から1カ所バストの脂肪組織に注入します。

血液豊胸の流れ

▼当日までに
・カウンセリング:看護師またはカウンセラーがお悩みやご希望をうかがいます。
・診察:医師が状態を診て、注入量や注入部位を決定します。
・血液検査:血液の状態をチェック。必要に応じ、造血注射・鉄剤の投与を決定します。

▼当日
・施術前:局所麻酔を注射。ご希望に応じ補助麻酔を追加できます。
・施術:採血後、血液を加工し「無細胞プラズマジェル」を作成、バストに注入。
・施術後:医師が必要と判断した場合、カップ吸引固定でサイズアップを行います。

▼約1週間後
再診・EMS:約1週間後に状態を確認させていただきます。弾力性に富んだバストラインをつくるためにEMSで強化する場合もあります。

2.血液豊胸のリスク

血液豊胸は切らない治療のため手軽なイメージがありますが、リスクもあります。それぞれのリスクについて解説します。

2-1.しこり・硬縮

血液療法のリスクとして挙げられることが多いのが「しこり」です。PRP療法では血小板を多く含んだ血漿を使用しています。血小板には成長因子を出す働きがありますが、同時にしこりのリスクも含みます。ゼロクリニックの血液豊胸では、血漿からしこりの原因となる血小板を完全に抜き取っています。

2-2.サイズダウン・吸収されやすさ

豊胸の持続期間は、半永久的と言われるシリコンバッグでも約10年での入れ替えが推奨されており、脂肪注入は6か月以上、ヒアルロン酸は1年〜2年、血液豊胸のひとつであるPRP療法は約3~4年と言われています。ゼロクリニックの血液豊胸はバストを育て、吸収されることなく、注入後のサイズも約6~7割が保たれています。

「ヒアルロン酸」は体内に吸収される性質があります。「脂肪注入」は太ももなどから採取した脂肪をバストに注入しますが、20~50%は生着せずに壊死してしまいます。理由としては一度自分の身体から離れた脂肪は血流による酸素供給が無いため、ほとんどの脂肪が死滅してしまうため「死んだ脂肪」を移植する結果になるからです。「ゼロクリニックの血液豊胸」は無細胞プラズマジェルを注入して、脂肪を成長及び発育させます。サイズダウンしにくいのは、成長した脂肪は形状記憶されるからです。例えば、ダイエットをして体重を落として身体が細くなっても気をゆるめた食事を再開すると、すぐにリバウンドを起こします。これは元々脂肪自体が形状記憶しているため、元の状態に戻ってしまうのだと考えます。血液豊胸はこの理論を利用し、落としにくい脂肪を発育させます。したがって一度成長すると基本的にはしぼむことはありません。術後に極端なダイエットでもしない限り、効果が失われるリスクは低いでしょう。

2-3.成長し続ける

「バストが成長する」ときくと、「いつまでも成長し続けるのではないか」と懸念する人もいるかもしれません。ゼロクリニックのプラズマジェルに含まれる成長因子の効果は、注入後1週間です。成長が止まらないといったリスクは、アクアフィリングなどの製剤を注入したケースや、予測のできない液状シリコン等にみられます。

2-4.感染

注入する血漿はご自身のものなので、本的に感染はありません。ただし、脂肪も血液も加工時に空気に触れると感染を招く恐れがあり、クリニックの感染対策がポイントとなります。感染のリスクが高くなる要因は体調不良にもよりますが、手術時間の長さ、身体的被害(侵襲性)の大きさに依存します。信頼できるクリニックを選びましょう。血液豊胸による傷は針穴程度ですが、術直後はなるべく傷に触れることのないよう注意してお過ごしください。

2-5.手術中の痛み

手術中の麻酔方法によって痛みは変化します。血液豊胸の場合、脂肪やヒアルロン酸注入と違って血液から作られたプラズマジェルはサラサラしているため、注入時に滑らかに入ることにより痛みは少ないと考えます。ただし、痛みの感じ方には個人差があるため、局所麻酔を注射するとき、採血のとき、プラズマジェルを注入するときに、針を刺すチクっとした痛みを感じるかもしれません。痛みに弱い、不安が強い人は補助麻酔のあるクリニックを選ぶとよいでしょう。

2-6.ダウンタイム症状

血液豊胸のダウンタイムは非常に短いのも特徴で、個人差がありますが、~5日程度の腫れ、内出血が出る場合があります。メスを使った豊胸術に比べ施術時間が短く傷も小さく、身体的負担が少ないためダウンタイムも軽く済みます。

2-7.傷跡

血液豊胸で身体に使用する器具は針のみ。メスの使用や脂肪吸引の6ヶ月間のガードル固定なども一切必要はありません。傷は針穴程度なのですぐに塞がり、傷跡はほとんど残りません。治療の技術に関わらず、ケロイド体質等、傷が残りやすい基礎疾患がある場合は針痕が残ることもあります。

2-8.術後の生活上の制限

治療は日帰りで、傷は針穴程度のため、生活上の制限はほとんどありません。時間の経過とともに授乳や乳がん検診も可能です。極端なダイエットは脂肪細胞がしぼむ可能性があるため、避けてください。水分・栄養をしっかり摂り、血流を妨げるタバコは控えましょう。

2-9.体の状態により受けられない

血液豊胸は、ご自身の血液を使用した治療で、採血が前提となります。貧血などがあると希望量の採血ができなかったり、治療が受けられなかったりといった可能性があります。場合によっては治療を受けられるようにするため、造血剤などを内服し、コンディションを整える必要があります。

2-10.効果が出ない

バストが成長するためには、脂肪が膨らむこと、脂肪に血液や栄養が届くことが条件になります。血液豊胸は脂肪を成長させてバストを大きくしますが、もともと痩せ型で胸の脂肪が膨らみにくい人は、効果が出にくい傾向があります。その場合は回数でカバーすることでサイズアップ可能となります。反対に、太りやすい人は脂肪が大きくなり、バストも膨らみやすいでしょう。

2-11.バレる

直後の内出血を見せれば、違和感を覚える人はいるかもしれません。普通に生活している分には見た目も柔らかさも違和感がなく、乳がん検診での画像検査等で写らない可能性が高い術式となります。ただし、自治体などの乳がん検診では、術式に関わらず豊胸の経験を申告した場合、検診を拒否されるケースもあります。受けいれ体勢のある医療機関を受診しましょう。

3.リスクを避けるためにできること

血液豊胸のリスクを避けるために、患者様ご自身でできることがあります。
まず「豊胸のリスクについて知る」こと。治療方法ごとにメリット・デメリット、リスクがあります。さらに、同じ名前や似た名前のメニューでもクリニックごとに細かな術式やスキルが異なります。避けられるリスクか、受け入れられるリスクか、十分検討しましょう。
次に「信頼できるクリニックを選ぶ」こと。口コミなども参考にしつつ、クリニックの公式サイトやSNSで症例を探し、ご自身に近い症例・満足できる症例を見つけたら、担当した医師の経歴を確認しましょう。
クリニックが絞れたら、「事前カウンセリング・診察」を受けましょう。ご自身の場合に考えられるリスクを専門家の視点で確認してもらいます。カウンセリングで疑問を解消し納得出来たなら、治療に臨みましょう。

4.ゼロクリニックの血液豊胸のリスク対策

ゼロクリニックの血液豊胸では、さまざまなリスク対策を講じています。

・痛み対策
血液豊胸の手術は局所麻酔下で行われます。痛みに弱い人には、オプションで痛みと不安を緩和させるガス式の「笑気麻酔」や眠ったまま治療を受けられる「静脈麻酔」のご用意もございます。お気軽にご相談ください。術後は抗生剤・炎症を抑える薬・痛み止めの薬を処方しています。

・しこり対策
血液豊胸でしこりができる原因は「血小板」。ゼロクリニックでは、原因となる血小板を完全に抜き取り無細胞化させた「無細胞プラズマジェル」を使用しています。

・感染対策
術後は「抗生剤」を処方しています。感染予防のためにも全て飲み切ってください。なお、ゼロクリニックは医療機関として施術環境を清潔に保ち、感染対策に努めています。

・定着率対策
しぼみ回避のために独自の補強材を使用し、カップ吸引でプラズマジェルを乳腺周囲に集め、美しいバストライン実現のため1週間後にl  検診を行なっており、必要の際にはEMS処置等をおこなっております。

・バレない
傷は脇の下に針穴程度なので目立たず、カップ吸引やEMS処置を施し、より自然に仕上げます。術後の授乳も可能。マンモグラフィーなどの乳がん検診、MRI・CT検査もプラズマジェルが画像としてうつる可能性も極めて低いのも特徴です。

5.まとめ

血液豊胸は患者様自身の血液を採取し、加工して、バストに注入する治療。バストの脂肪を成長させ、バストアップを叶えます。血液豊胸のリスクには、しこり、サイズダウン・吸収されやすさ、成長し続ける、感染、痛み、ダウンタイム症状、傷跡、術後の生活上の制限、体の状態により受けられない、効果が出ない、バレる、などが想定されます。リスクを避けるためには、ご自身で治療やクリニックについて調べるなど、できることをして治療に臨みましょう:。ゼロクリニックの血液豊胸は痛みや感染対策はもちろん、「しこり」「定着率」といった従来の血液豊胸のリスクを原因から排除する取り組みを行っており、日々研究しております。

ドクター

高橋 成太

2003年 兵庫医科大学を卒業
2003年 大阪市立大学附属病院 勤務
2005年 大手美容外科 勤務
2019年 銀座ゼロクリニック 開業

<所属学会>
日本乳癌学会 会員
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会 会員

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