血液豊胸を受けたいと思っても、ダウンタイムがあると不都合なこともあります。血液豊胸のダウンタイムはどのようなものでしょうか。
血液豊胸のダウンタイム期間や症状、術後の生活への影響をはじめ、ダウンタイムを軽減する方法を解説します。シリコンバッグ、ヒアルロン酸、脂肪豊胸など、他の豊胸術のダウンタイムとの比較もご確認ください。
血液豊胸は患者様ご自身の血液を使用した豊胸術です。採取した血液を遠心分離機にかけ、加工してバストに注入、脂肪を成長させます。メスを使わない、自己組織でできる、バレにくいなどのメリットがあります。
血液豊胸には「PRP療法」「PPP療法」がありますが、「ゼロクリニックの血液豊胸」はオリジナル。それぞれの違いを解説します。
・ PRP療法
別名「多血小板血漿療法」。血小板を多く含む血漿で構成された寒天状ジェルをバストに注入します。血小板は成長因子を出す働きがあり、血小板を多く含むことで、バストの脂肪細胞を成長させる働きが期待されます。血小板の働きには凝固作用もあり、「しこり」が発生するデメリットもあります。
・PPP療法
別名「乏血小板血漿療法」。血小板をわずかに含む血漿で構成された寒天状ジェルをバストに注入します。血小板が少ないので「しこり」のリスクは少ないものの、成長因子を出す働きも乏しくなってしまうため、バストアップするのは難しいというデメリットがあります。
・ゼロクリニックの血液豊胸
採取した患者様の血液から、血小板を徹底的に除去して無細胞状態にし、成長因子や栄養剤等をブレンドした独自の「無細胞プラズマジェル」を作成します。注入はバストからではなく脇の下1箇所から行います。
血液豊胸のダウンタイム期間は、非常に短いのが特徴です。個人差がありますが、腫れは3~5日、内出血が出る場合も1~2週間程度で落ち着きます。
ダウンタイムが短い理由は、メスを使わず傷が針穴程度で済むから。腫れは傷の周囲が炎症を起こすことで生じますが、小さい傷なので回復も早くなります。内出血が起こるのは、細くて小さい針でも血管を傷つけることがあるため。ただし、傷つける範囲が小さいため症状も軽めです。痛みも殆どありません。むしろ、鋭い痛みや長く続く痛みがあれば、感染の可能性があるため、クリニックにご連絡ください。
血液豊胸のダウンタイム中の過ごし方は、「傷を触らない」「栄養・水分摂取」「禁煙」「マッサージをしない」「胸をしめつけない」がポイントです。
傷を触らない
傷は針穴程度なので、傷口はすぐに塞がり、傷跡は殆ど残ることはありません。ただし、直後の傷を触れば感染リスクが増します。また、皮膚の奥の見えないところは、血管や細胞が傷ついており、回復過程にあります。強く擦ると、回復の妨げになるため、必要以上に傷を触らないようにしましょう。
栄養・水分摂取
血液豊胸後、バストに注入したジェルが脂肪細胞を成長させるには、十分な栄養と水分が必要になります。栄養や水分が不足すると、バストの成長を妨げます。3か月程度はダイエットを避け、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
禁煙
喫煙は血管を収縮させ、血流を妨げます。血流が悪くなると、脂肪の定着や成長に必要な栄養や酸素がバストまで届きません。血流が不足すれば冷えも生じます。冷えや酸素不足により女性ホルモンが乱れ、バストアップしにくくなってしまうのです。また、喫煙はビタミンCを破壊することが分かっています。ビタミンCはハリのもととなるコラーゲンの生成を助けるため、ビタミンCが不足するとバストのハリが失われます。せめて定着するまでは禁煙を心がけましょう。
マッサージをしない
無細胞プラズマジェルを注入しても、すぐに脂肪の成長と発達は起きません。シリコンバッグや脂肪移植の場合は、シコリや硬縮を防止するために早期にマッサージ等をすすめますが、当院の血液豊胸の場合はマッサージをしないことをすすめています。理由としてはマッサージをすることで成長を阻害してしまうからです。
胸をしめつけない
血液豊胸は脂肪を成長・発達が目的なので、しめつける衣服を着ると成長を阻害するので1〜2週間はできるだけ締め付けない状態で過ごしていただく必要があります。
シリコンバッグ、ヒアルロン酸、脂肪注入、血液豊胸のダウンタイムを比較してみましょう。
シリコンバッグはメスを入れる施術の為、他の施術に比べ、痛みや腫れ・内出血などのダウンタイム症状が長く続きます。脂肪吸引も脂肪採取部位にメスを入れるため、ダウンタイムがあり、圧迫固定も必要になります。ヒアルロン酸や血液豊胸は、針による注入のみのためすぐに治り、傷跡は残りません。
シリコンバッグ | ヒアルロン酸 | 脂肪注入 | 血液豊胸 | |
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痛み・腫れ・内出血 | 痛みは1週間程度。腫れ・内出血は2週間程度 | 痛みは3日程度。 | 脂肪吸引箇所と胸に3日~1週間程度 | 腫れは3~5日程度。 内出血は1~2週間程度 |
傷跡 | 脇の下に平均3~4㎝(サイズによる) | 傷跡は残りません | 注入の跡が残る可能性あり、吸引部分に数ミリの傷が残ります。 | 傷跡は残りません |
血液豊胸のダウンタイムで後悔しないために、ご自身でできることがあります。
まずは、クリニック選び。どのような術式・注入物か、どのようなダウンタイム症状があるのか、医師の技術レベル、傷跡は目立たないか、料金は明確かなどがポイントとなります。症例写真で傷や仕上がりをチェックしておくとよいでしょう。
血液豊胸で定着をよくするために、バスト内のスペースを確保しておく必要があります。許容量以上の注入物は脂肪にストレスがかかり定着しづらくなります。ゼロクリニックの血液豊胸では、術後にカップ吸引固定を実施してスペースを確保していますが、術前のサイズが非常に小さい場合、1週間後の再診までの間にご自身でもカップ吸引をお願いすることがあります。
血液豊胸は患者様の血液を加工してバストに注入し、脂肪を成長・発達させる豊胸術。ゼロクリニックの血液法要は、PRP療法やPPP療法と異なり、しこりのリスクの原因となる血小板を徹底的に除去しています。ダウンタイムはほとんどありませんが、腫れが3~5日、内出血が1~2週間出ることがあります。他の施術に比べてダウンタイムが圧倒的に少ない豊胸術です。ダウンタイム中は、スムーズな傷の回復のために、傷を触らず、栄養や水分をバランスよく摂取し、禁煙を心がけましょう。ダウンタイムで後悔しないために、信頼できるクリニックを選び、カウンセリングで気になる点を確認しましょう。
2003年 兵庫医科大学を卒業
2003年 大阪市立大学附属病院 勤務
2005年 大手美容外科 勤務
2019年 銀座ゼロクリニック 開業
<所属学会>
日本乳癌学会 会員
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会 会員