二重整形の失敗(切開法)②
二重切開法の恐怖
この記事をお読みになる前に前回のブログを読んでください。
二重整形の失敗①
https://zero-clinic.com/news/4185/
美容整形の代表ともいえる「二重まぶた手術」ですが、以前に私が某美容外科に勤務いていた頃、一番最初に教わった手術が二重まぶた手術の「埋没法(マイボツホウ)」でした。美容外科医たるもの、「埋没法が出来なければ話にならない」と熱血指導していただきました。
20年前の当時は美容外科クリニックの数も全国的に少なく、現在ほど『患者様の取り合い争奪戦』に至っていなかった時代でもあり、新人研修医に対して「二重手術のテクニック伝授」は無料指導をしてもらえたものです。
しかし欲深い研修医たちは、技術マスター後にすぐ独立開業するケースが頻発、その結果「ライバル店」の急激な増加したため、現在では某大手美容クリニックなどでは「独立開業しそうな研修医たち」には技術を教えることは一切なくなり、仮に技術を教えても「独立開業できないレベル」までしか指導しない傾向になっています。風のうわさでは勤務医の先生たちに「独立開業はしません」などと書かされた雇用契約書にサインさせるクリニックも多いそうです。
切開法の技術の低さ
よく電車のつり革広告などで『プチ二重〇〇キャンペーン♪」と出している貼り紙を目にしたことある方も多いと思います。二重整形の埋没法(マイボツホウ)は技術はめちゃくちゃ簡単(1週間でマスター可能)、ランニングコスト(手術代の原価)も非常に少なくため、治療費イコールほぼ利益です。以前、勤務していたクリニックでは一日20人ぐらい二重手術を行っていましたが、ほとんどが「埋没法」です。切開法(メスを使う)はほとんど皆無でした。
つまり研修医には一番の利益率が高い「埋没法」だけ教えておけば利益を生んでくれるため、それ以上に切開法などの技術指導をしなくてもクリニック経営側には問題ないのです。逆に切開法の指導をしないことで「切開法の出来ない医師」が誕生し、少しでも独立開業の糸口を封じ込めれるため都合が良いのです。
切開法が未熟な医師メスを握る恐怖
独立開業(利益独占できる)を狙っている研修医たちは、切開法の機会を与えてくれない職場に対してイラ立ちを覚え始めます。出勤時に切開法ができる数少ない医師がたまたま不在の時、「千載一遇のチャンス」と言わんばかりに来院した患者さんに切開法のゴリ押しカウンセリングを行い、何も知らない患者さんは素直に費用を支払います。その結果、未熟医師による切開法の「練習台」になってしまい、恐ろしい結果に至ることもあり、本当に注意が必要です。
①鬼のような腫れ
未熟な医師が行った手術は二重切開法に限らず、とにかく鬼のような異常レベルの腫れを作ります。目が一切開かない、試合後のボクサー目など。
②鬼のような痛み
どこに麻酔を効かせたら良いのか分からない為、全く的外れな場所に麻酔をかけて激痛を生みます。
③長い拘束時間
手術時間は非常に長くなり、手術台での拘束時間が2~3倍に延長されます。
④最悪な仕上がり
これが一番可哀そうです。傷の汚さ、無視できない左右差、片目が開かなくなった(挙筋断裂)等です。
(セカンドオピニオンでも当院へ時々来られる患者さんがいます)
二重失敗を避けるには切開法編
二重整形の希望者が増えると、もちろん全国の美容クリニックでの手術件数も多くなりますが、埋没法より圧倒的に切開法の失敗クレームは多いので慎重な判断が必要です。
①クリニック名で選ぶのではなく医者で選ぶ
埋没法が得意な医者ではなく、「切開法を得意とする医者」を選ぶことです。埋没法が得意イコール切開法も得意では決してありません。例えるなら「埋没法は原付免許、切開法は大型重機の免許」です。怖いのは医師免許があれば、今まで一度もメスを使ったことのない診療科の医師でも「美容外科バイト」が出来ることです。そのドクターに執刀されることを想像してください。
②実際に知り合いや友人の仕上がりを直接見る
これが確実です。オフ会で出会った体験者ではなく、実際に体験した友人の仕上がりを見ることです。YouTube等でクリニック名を個人的に紹介してる動画などは、報酬をもらっているインフルエンサーであるためほとんど参考にはなりません。
③なんちゃって切開法に注意
「なんちゃって切開法」という手術が存在します。これは良くある手口で「埋没法をして、表面だけ切開法をしたふり」の手術方法です。つまり表面だけ切開したようにメスで「傷をつけるだけ」を行い、傷を表面だけ軽く縫うというインチキ手術です。見た目は切開法に見えるため騙されてしましますが、数年後にラインが取れる方が出てきます。切開法が出来ない医師がインセンティブ欲しさに行う詐欺まがいの悪しき手術です。
④眼瞼下垂を専門にする医者を選ぶ
「なんちゃって切開法」で荒稼ぎしている医師のほとんどが「眼瞼下垂手術」が出来ないです。理由はまぶたの構造を理解していないと「眼瞼下垂手術」が出来ないからです。ちなみに埋没法やなんちゃって切開法は、まぶたの構造を理解してなくても出来てしまう超簡単な手術方法です。
二重切開法の成功とは
とりあえず東京ゼロクリニック銀座のHPも見てくだされば嬉しいです。「目からウロコ」とは決して言えないですが、当院も候補の一つとして考えてくれたら幸いです。私の狙いは「当院で受けた患者様がどんどん増えて、色々な方が直接、その患者さんの仕上がりを見てくれること」です。

2003年に兵庫医大卒を卒業後、麻酔科勤務、大手美容外科勤務、美容外科クリニックを長年務めた後に2019年6月に銀座・新橋にて地域密着型の美容専門「ゼロクリニック」の開設に至る。韓国、ロサンゼルス、インドネシアの美容治療での訪問研修で養った知識を生かした美容医療を展開する。